使わないのに消したらいつか後悔するんじゃないかと、怖くて消せないアプリだらけのなひのひです。
さて、一番最初の記事では、失敗から学ぶデイサービス管理者の役割についてお伝えしていきます。
私自身、20代の後半から7年以上にわたりデイサービス管理者を担ってきました。
そんな私が、デイサービス管理者になって一番最初にやってしまった失敗経験から学んだデイサービス管理者の役割をお伝えしていきます。
これからデイサービスや介護施設の管理者になる予定の方や現在管理者として活躍されている方が、私と同じ失敗を繰り返さないようにお役に立てばと思います。
是非最後までご覧ください!!
デイサービス管理者になった経緯
本題に入る前に、私がデイサービス管理者になった経緯をお伝えしていきます。
私が勤務するデイサービスはサ高住に併設されたデイサービスでした。
私がデイサービスの管理者として勤務させていただくようになったのは20代後半の時からです。
当時、オープンから2年目を迎えていたサ高住・デイサービスは、共に業績が思わしくありませんでした。
そんな厳しい状況の中でサ高住とデイサービスの管理者を兼務していた職員がサ高住の専従管理者になりました。
経営者の思惑としては、それぞれの事業所に管理者を置くことで業績の回復を目指したのだと思います。
そこで、デイサービスで生活相談員だった私に、経営者から「デイサービスの管理者をお願いできないか」と声がかかりました。
デイサービスの中でも最年少だった私に管理者ができるのか不安でしたが、”断らない”がポリシーだったためやってみることにしました。
”他の職員は全員年上という環境下”で、私はデイサービス管理者となりました。
とにかく結果を出さなくてはいけないと意気込んでいた私は、デイサービスの管理者になって一番最初の失敗をしてしまいます。
どんな失敗をしてしまったかお伝えしていきます。
デイサービス管理者になって一番最初の失敗
デイサービスの管理者になった私は一番最初の失敗をしてしまいます。
デイサービス管理者になって一番最初の失敗とは
その失敗とは「デイサービスの管理者という立場を与えられた」と思ってしまったことです。
つまり、デイサービスの管理者なんだから他の職員よりも偉いんだと思ってしまったのですね。
こう考えてしまったのが私の最初の失敗だったと記憶しています。
私は当時から仕事に対してプライドが高く、他の職員から下に見られることを嫌っていました。
さらに、私がデイサービスの管理者になってからは少しずつ業績も上向いてきたので自分の力を過信してしまうという勘違いも犯してしまいます。
こんな奴がデイサービスの管理者になったのだから、職員からしたらめんどくさいですよね。
ちなみに、業績が上向くのは決して管理者の力ではなく
- むしろ現場の力
- 管理者が変わればケアマネジャーが興味をもって一時的に紹介してくれる
特に2の場合は一時的に業績が上向くだけで、本質を見抜かれたらまた下がっていきますのでご注意を。
そんなこんなで、デイサービスの管理者になった私が作り出した方程式が次の通りです。
方程式
プライド+立場+勘違い=めんどくさいやつ。
高いプライドを持っていて、立場を与えられて、勘違いするなんて言うのはとてもめんどくさいやつですよね。。
そして私はここから失敗を重ねていくことになります。
私の失敗談
- 事故が起きた時に個人に責任を追及する
- 人によって態度を変える
- 自分が思っていることと違うことをした時に職員を問い詰める
- 心の中で常に誰かのせいにしている
- 上司には媚びる
- 自分の意見と違う意見は認めない
- 自分は結果を出しているのだから自分のいうことを聞きなさいという態度
などなど
いわゆる嫌な上司みたいなことは、とことんやりつくしたと思います。
そして、失敗を重ねた結果、デイサービスや職員にも変化が起きていきます。
失敗を重ねた結果どうなるか
これをやり続けた結果どうなったかというと、
- 職場からは活気がなくなる
- 職員が定着しない
- 残った職員は自分が辞めたら迷惑がかかるからと仕方なく働く。
- 職員は管理者に意見が言えなくなる
- 管理者に必要な情報が届かなくなる
プライド+立場+勘違い=めんどくさいやつ の方程式は
負のスパイラルという副産物も生み出してくれました。
当時、自分では気づいていませんでしたが、この状態のデイサービスはなかなかの壊滅危機にあったと思います。
しかしそんな私にもデイサービスの管理者として立ち直しの転機が訪れることになります。
デイサービス管理者としての転機
ここまでデイサービスを壊滅寸前まで追い込んだ私ですが、管理者の私にとって転機が訪れることになります。
私に訪れた転機とは職員Xさんが異動してきたことです。
Xさんは前に勤めていたデイサービスでは一緒に働いていて、今の会社には私の1か月遅れで入社してきた職員です。
Xさんについて簡単に紹介していきます。
Xさんについて
- 人間関係を築くことに長けている
- 人から信頼をされている
- 独自の視点でいろんなことに気を配れる
- 嫌なことも率先して行う
- 言われたらすぐやる
世間一般でいうところの優秀な人という感じの方ですかね。
Xさんはヘルパー事業所でサ責をしていましたが、社内の事情でデイサービスの生活相談員として異動してきました。
以前にもデイサービスで働いていたXさんはデイサービスでの仕事にもすぐに慣れ、他の職員との関係も良好に築きました。
Xさんはデイサービスの職員にとっても頼りになる存在で職員が不安に感じていることなどはXさんを通して私の耳に届くようになってきました。
今まではデイサービス管理者として自分で考えて、自分で判断して結果を出さなければいけないと思っていた私にも心のゆとりができるようになりました。
心のゆとりが生まれた結果、私自身に変化が起きるようになりました。
デイサービス管理者が立場から役割に変わる
Xさんの存在がいることで、私の心にゆとりが生まれ、意識や考え方も変わってきます。
というよりも、現状通りで良いはずがないと頭ではわかっていた私にとって自分が変われる機会は今しかないと思ったと言う方が近い表現ですね。
私の中で大きく変わったことが二つあります。
意識の変化
- 「デイサービス管理者」が立場から役割に変わったこと。
- 経験させることができるようになったことです。
これまで私は、デイサービス管理者は立場であると思ってきました。
デイサービス管理者を立場だと思っていた私は、デイサービスで起きるすべての責任は自分にあるのだから方法も結論も自分で出すものだと決めていました。
しかし、Xさんの働きを見ていると「Xさんになら任せても大丈夫」と心が揺れました。
今考えると、すべての職員に一長一短があり、任せられる部分はたくさんありましたが。
今まで、全て私が判断していた現場レベルのことは、Xさんに任せるようになりました。
任せることができるようになると、デイサービス管理者は自ずと立場から役割に変わってきました。
全部自分で結論を決めて指示をする立場の人間から判断(決断)・修正をして職員に過程を経験させる役割をもつデイサービスの管理者へと意識が変化したのです。
重要な局面での決断は管理者の役目ですが、現場レベルでスピーディーに変えていかなければいけないことはXさんを中心に判断をして進められるようになりました。
デイサービス管理者の役割は「経験させる」を経験すること
判断できる中心人物がいるからと言って、デイサービス管理者は職員を放任はしません。
デイサービス管理者として、職員が経験することを見守るという役割を持つことに気づきました。
具体的にどんな変化があったかというと、
一つのゴール(結果・結論)と一つのルート(方法)しか与えなかった
↓
ゴール(結果・結論)に対していくつかのルート(方法)の中からどこを通るかを選択してもらう
つまり職員に色々なことを経験させるということが役割になったのです。
成功体験も失敗体験もゴールまでの過程を職員に経験させるという経験ができるのはデイサービス管理者としての醍醐味だと思います。
先ほどもお伝えした通り決して放任ではないので、現場レベルで判断をしたことでもデイサービス管理者は把握をしておきます。
デイサービスの運営方針と違う道に進みそうな場合には修正をしますし、足並みがそろわない職員には指導が必要です。
前提には、デイサービスで起きる全ての物事の責任はデイサービス管理者や、経営者にあるということです。
職員がルート(方法)を選択するということは、思わぬ失敗をしたり、表面化していない落とし穴にはまることもあります。
そんな時に、デイサービスの管理者は突き放すのではなくどんな方法で手を差し伸べたらいいのかを考えることが管理職としての裁量になります。
デイサービスの管理者は見守ることで結果を出す
そうはいっても、手を差し伸べる回数はできる限り少なくしたほうがいいでしょう。
事故の改善やケアの方法、レクリエーションの課題などを話し合う時には基本的に私は口出しをしません。
デイサービス管理者として、見守ることで結果を出せればそれに越したことはないですよね。
最後まで口も手も出さずに結果を出せるということは、それだけデイサービスの方針や管理者自身の考えを普段から共有できているということですからね。
ゴールはなんなのか、そのゴールに向かうためにどのルートを通ればいいのかを職員主体で選択できるようにしています。
行き詰った時にこそ職員がどんなルートを提案するかはとても興味津々でいつもワクワクしています。
人は自分で見たものしか信じられない傾向にありますので、職員には結論にたどり着くまでの様々な過程を経験させるようにします。
重大なものでなければあえて失敗のルートを選択してもらうこともデイサービス管理者として、必要な役割ですね。
全く同じルートを通る場合でも、職員が自分で選んで失敗するのと、デイサービス管理者が与えて失敗するのでは納得できるかできないかに差が出てくるのは何となくわかりますよね?
道を自分で選ぶ
↓
障害にぶちあたる(失敗する)
↓
結局スタート地点に戻る
↓
違う道を選び直す
↓
紆余曲折があってゴールにたどり着く
こんな感じの経験をできたほうが「あっちの道のほうが近道にみえたけど、思わぬ障害があったな」と職員が納得することができます。
デイサービス管理者の意識が変わって、職員が主体的に仕事ができるようになると、デイサービスにも変化が起きてきます。
デイサービス管理者が変われば周りが変わる
デイサービス管理者として、職員が主体的に仕事ができるように役割を持つと、デイサービスや職員にも少しずつ変化が起きてきます。
デイサービスや職員に起きた変化には次のようなものがありました。
デイサービスや職員に起きた変化
- 職員に活気が出てくる
- 離職率が下がる
- 稼働率や収入が増える
- 新しいアイデアが生まれる
- 情報共有がスムーズになる
- 失敗を恐れないで仕事をするようになる など
私のとしては、それぞれの現象が単発で起きたわけではなくて相乗効果的に起きたように感じています。
例えば職員が主体的に考えることで、職場に活気が生まれ、活気が生まれた結果、新しいアイデアが生まれ、新しいアイデアに利用者があつまるというように色々な要素が絡み合っていい結果が生まれました。
私が失敗をしていた真っ最中に起きていた現象と逆のことが起き始めたという感じですね。
負のルーティンから正のルーティンに転換したのです。
デイサービス管理者になって一番最初にやってしまった失敗で学んだことの一つに、負のルーティンに陥っている時には、とにかく自分が変わらなければいけないということがあります。
マイナスに向かっている時に同じことをやっていても、マイナス方向にどんどん進んでいくだけですよね。
そういった意味では、他の場面でもこの教訓は生かすことができるので、覚えておきたいポイントです。
さて、今回は失敗から学ぶデイサービス管理者の役割というテーマで記事を書いてきました。
最後に今回の記事をまとめていきますのでぜひ最後までご覧ください。
まとめ
初めての記事投稿では、私のデイサービス管理者として人を傷つけるような失敗経験をお伝えしました。
今回お伝えした経験は、できる事なら他の人には経験してほしくない失敗経験です。
この失敗経験からデイサービス管理者自身が失敗に気づいて、変わることができれば状況も変わるということを学びました。
- デイサービス管理者は立場ではなく役割
- デイサービス管理者の役割は経験させるを経験すること
- デイサービス管理者は見守って結果を出す
デイサービスの職員が「職場に行くのが楽しみ」と思ってもらえるような環境づくりをしていきましょう!!
最後までご覧いただきましてありがとうございました。