あれだけ熱中して作った、消しゴムのカス練り消しはどこに行ったんだっけ?なひのひです。
デイサービスや介護施設において、働く人の悩みの種の一つに人間関係があると思います。
人間関係がうまくいっていないと、自分が陰口を叩かれているんじゃないかという不安に苛まれることもあるのではないでしょうか?
今回は介護現場で働く人の悩みの種の1つ、陰口について私の経験をもとに感じたことをお伝えしていきます。
今回の記事では介護現場で陰口を言う人の4つのグループ分けや、陰口を言われている(言われているような気がする)場合の対処法、陰口が無くならない現場で管理者がとるべき行動についてお伝えしていきます。
陰口を言う人の4つのグループ分け
私自身も実は生活相談員になりたての時に、いじめられた経験があります。
いじめられている時は、職員同士が話しているのを見ただけでも「自分の陰口を言ってるんじゃないか」と不安になるものです。
自分の味方なんかいないんじゃないかと疑心暗鬼になってしまいますよね。
私は介護職員・生活相談員・管理者と経験させてもらい様々な立場で職員が職員の陰口を言っているのを耳にしてきました。
今回はそんな私の経験を基に導き出した、陰口に関してのA~Dまでの4つのグループ分けについてお伝えしてみます。
私は心理学者ではないのでグループ分けはあくまでも私の経験上のものです。
それでも陰口に関しての4つのグループ分けを知っておくだけでも、陰口の渦中にいる方は冷静に周囲を見れるようになると思います。
あくまでも、陰口に悩まれている方が少しでも楽な気持ちになればいいと思ってお伝えしますので、是非ご覧ください。
A陰口を主導的に言う人
まず初めにお伝えするのAグループの方は
主導的に陰口を言う人です。
多くの介護現場で必ず一人はいるんじゃないでしょうか?
陰口を言われているかもしれない人を悩ませる元凶もこのAグループの方だと思います。
与えられた仕事は一生懸命やるのですが、合間を見ては他の職員に近づいていき、陰口大会が始まります。
Aグループの方の特徴としては、陰口になるネタを持っている時がとても生き生きしていて表情が明るいということです。
管理者目線で言うと、その力をもっと現場に発揮してくれと言う感じですね。
ただ、裏を返せば陰口を言って常に味方を作っていないと孤独に耐えられない方でもあります。
何かしらコンプレックスを抱えていて誰かを落とすことで自分を守りたいと思っている傾向にあるようです。
Aグループの方の目的は、陰口を言って自分を強く見せることです。
つまり、自分を守るためのツールが陰口なのだなぁと分析しました。
ここまでお伝えしてわかるようにAグループの方が存在するためには、陰口を聞いてくれる人がいないと成立しないということですよね。
そこで、次のBグループをお伝えしていきます。
BAグループの陰口に同調する人
私から言うと一番厄介で、はらわたが煮えくり返るような思いをするのは、このBグループですね。
ですので、一番力を入れて書いていきます。
「良かったら見ていってください。”Bグループ”」(曲の紹介風に)
Bグループに所属する人は、
自分から陰口を言うことは少ないが、Aグループの意見に乗っかって特定の人を陥れようとするタイプです。
いわゆるスネ夫的なタイプです。
自分が悪者になる勇気は持ち合わせていないけどAグループにすり寄っていき、陰口の対象者となる人を落とそうとします。
陰口の発端はBグループでも、その後Aグループに主導権を譲ることが上手なので、周囲から見るとAグループの意見に乗っかるBグループのようにうつります。
自分から発信することもありますが、自分には責任ありませんよっていうスタンスを取っている人ですね。
何も用事がなくてもAグループに「何かいい情報は入りやしたか?」みたいにすり寄っていきます。
Bグループで私が一番厄介だなぁと思ったケースが、「○○さんの事、悪く言ってる人がいたから気を付けた方がいいよ」みたいな感じで本人に伝えてしまうパターンですね。
元々はBグループが○○さんの陰口を発信したのですが、その後の主導権はAグループにあるため「誰かが○○さんのことを言ってましたよ?」っていう感じですね。
Bグループ自身もAグループに嫌われないようにしなくちゃいけないので、そのあたりの○○さんへの伝え方も非常に上手ですね。
同じ介護現場でライバルになりそうな人を精神的に追い詰めるためにわざとやっているケースですね。
本当に一番厄介で、陰口を言われていると感じている人が一番悩みの種になっているのは本当はこのBグループの方々だと思います。
C陰口は言わないが、本当は嫌だと思っている人
Cグループの人もある意味では被害者のような存在です。
自ら陰口を言うことはなく、本当は陰口を聞くことも嫌だと思っているけれども仕方なく陰口を聞いている人です。
仕方なく聞いている理由は人それぞれだと思います。
参考
- 断ることが苦手
- 自分が陰口のターゲットになりたくない
- 仕事の話をしていたはずなのにいつの間にか陰口に巻き込まれていた
など、人それぞれ事情があると思います。
Cグループに属している職員は、本当は仕事に集中したいけれども、陰口に巻き込まれている傾向が強いです。
自分が陰口の対象にはなっていないものの、陰口を聞かされることに悩んでいるかもしれませんね。
D陰口に全く興味がない人
Dグループは
陰口に全く興味がない人達です。
とにかく、仕事に全力投球という感じで、他の職員の評価や自分の評価を気にしている素振りを表向きでは見せない人たちです。
表向きと書いたのは、心の中ではどう思っているか確かめていないからです。
陰口が始まりそうなタイミングを察知して、かわすのがうまいのがDグループの人たちの特徴です。
様々な価値観があることを受け入れていて、建設的な理論ができるタイプともいえると思います。
Dグループの人たちは、自ら陰口を言うこともないですし、陰口にかかわろうともしないので陰口の対象になることもほとんどありません。
陰口に興味がないので、言っているほうもつまらないからです。
ここまでは、介護現場での陰口に関するグループ分けについてお伝えしてきました。
では、実際に自分が陰口を言われているんじゃないかと不安に感じる場合にどのような対策を取っていくといいのでしょうか?
お伝えしていきますので、ご覧ください。
介護現場で陰口を言われているんじゃないかと不安に感じる時に取るべき行動
メンタルが弱っている時や、介護現場での仕事がうまくいかなかった時ほど、誰かが自分の陰口を言っているんじゃないかと不安になるものですよね。
どうしても自分の陰口を誰かが言っている気がする、もしくは陰口が実際に自分の耳に入ってきたという方に向けて不安の対処法をお伝えしていきます。
1相談する
陰口を言われているんじゃないかと不安に感じている方は、まずは誰かに相談してみてください。
上司や先輩、同僚など信頼できる人に相談してみましょう。
上司であれば、相談の内容は伏せて職員全員と個別面談の機会を設けるなど何かしらの対応もしてくれると思います。
また、今では介護職員のための相談窓口も各自治体や都道府県で設置しています。
介護職員のための相談窓口では、職場の人間関係の悩みに関しても相談の対象にしているところも多いですので是非活用してみてください。
他の人に話をするだけでも、意外と気持ちがスッキリしたり、話を聞いた人が現場でフォローしてくれたりと状況が改善に向かうこともあります。
2気にしない
元も子もないような感じもしますが、気にしないということも対処法の一つです。
つまりは、Dグループの仲間入りをしましょうということですね。
先ほどお伝えしたように、Aグループの人は自分の味方を作るために陰口を言っています。
一方でBグループの人たちは、陰口の対象者を蹴落とす目的で陰口にかかわっています。
つまり、Bグループの人たちはあなたが少しずつ弱っていくのを楽しんでいるのです。
ですので、陰口なんかまったく気にしていませんよ?という態度で仕事をすることで、陰口の対象から外されることもあります。
Bグループの人から楽しみを奪うイメージですかね。
モラルハラスメントとして上司へ話をする
ここ数年で、ハラスメントへの意識はだいぶ変わってきましたよね。
私のデイサービスでも数年前から様々なハラスメントに関しての定義や対応などをマニュアルの中に盛り込んでいます。
ハラスメントに関しては定義づけや他のハラスメントとの線引きが難しい問題でもあります。
そのあたりは各々の就業規則やマニュアルなどを確認しておいてください。
モラルハラスメントに関しては精神的な苦痛というところにフォーカスが当てられていますので、陰口やいじめや嫌がらせなどが対象になるかと思います。
ハラスメントに関しては、記録なども大事になってきますので日付や陰口を言っている職員の名前や行動などをメモしておくことも有効です。
陰口を言っている時の様子をメモしている姿を本人たちに見せておくと、本人たちも気づいて陰口を言わなくなる可能性もあります。
それに加えて、証拠が残っていると管理者もなにかしら動かざるを得ない状況になってくると思います。
考え方を変えてみる
陰口を言われることはどうしてもネガティブに捉えがちですよね。
でも、考え方を変えてみると実は自分にとってポジティブに捉えられることでもあるんです。
例えば
- 陰口を言っている職員は自分をよく観察してくれている。
- 自分の悪いところを知ることができて成長のチャンスを得た。
- 自分があこがれの存在になっている。
先ほどお伝えしたように特にBグループの職員はあなたを蹴落とそうとすることが目的になっています。
つまり、あなたが仕事ができてBグループの職員を脅かす存在だから陰口の対象になってしまっている可能性があるのです。
これは言い方を変えれば、Bグループの職員は誰よりもあなたを客観的に見ているということです。
悪いところを指摘してくれて成長のチャンスを与えてくれている職員が身近にいると考えることができます。
陰口の渦中にいると、考え方の切り替えはなかなか難しいかもしれませんが気持ちを割り切って考えてしまうことも方法の1つです。
転職する
できることなら今の職場で介護の仕事をつ受けられることが望ましいと思います。
しかし、様々な対処法を試しても改善が見られない場合は転職も選択肢の一つに入れてしまいましょう。
というのも、陰口を気にすることであなた自身に様々な悪影響が出ることが考えられるからです。
ポイント
- 不眠になる
- 体調を崩す
- 仕事に集中できなくて介護事故を起こしてしまう
- 精神的に病んでしまう
悪影響が出て一番つらいのはあなたです。
体調を崩して仕事ができなくなってしまって困るのは現場ではなく、あなた自身です。
多くの介護現場では人材不足で、あなたの力を求めている事業所が多いです。
いつまでもつらい思いをして働くよりも心機一転、気分を入れかえて環境を変えることも選択肢の一つです。
ここまでは、介護現場での陰口に関するグループ分けや対処法についてお伝えしてきました。
そもそも、介護現場での陰口をなくすことはできないのでしょうか?
現実的に、一度陰口が発生してしまうと陰口が消滅させることは難しいと思います。
では、職員が陰口の対象になって悩まないようにするためにはどうするといいのでしょうか?
ここからは管理者向けのないようになってきますが、是非ご覧ください。
陰口の対象は管理者が引き受けましょう
介護現場での陰口に関しては、管理者やリーダーなどが介入してなくなるに越したことはないですよね。
しかし、現実的には管理者やリーダーが下手に介入してしまうと陰口はもっと陰に入り込んでしまい陰陰口となり潜在化してしまうリスクも抱えています。
管理者やリーダーが職員から相談を受けて「陰口はやめましょう」と全体に訴えても、陰口を言う側には言う側の正当な理由があるので介護現場での陰口はそう簡単にはなくなりません。
※正当な理由とは:味方づくりや相手を蹴落とすこと
で、あるならば陰口の対象を職員から管理者に移行させてしまいましょうというのが、私の経験から導き出した結論です。
なかなか大胆な対策に思われるかもしれませんが、陰口が原因での離職を防ぐには割と有効な対策になります。
最初は勇気がいりますが、陰口も言われ続けているとマヒしてきて何も思わないようになってきます。
管理者が陰口を一手に引き受ける理由
管理者として、一番避けたいことは陰口による離職です。
ABグループの人たち(陰口を言う職員)がいることで、必ず傷つく職員が出てしまいます。
んじゃABグループの職員に辞めてもらえばいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、職員が辞めるように仕向けるの現実的ではありませんし、採用した責任を果たしていないことになります。
仮に、モラルハラスメントとしてABグループの職員を離職に追い込んだところで、次のABグループは必ず生まれます。
陰口にフォーカスするとABグループの職員は悪者に移るかもしれませんが、ABグループの職員にもそれぞれいいところはいっぱいあります。
ですので、陰口を言われている職員だけではなく、ABグループの職員の離職も避けたいわけです。
職員が傷つくことなく、さらにABグループにも生きがいを与えてあげられる方法は一つです。
陰口の対象を職員以外に向けてあげることです。
そこで私が見つけ出した一番いい方法が、管理者が陰口の対象になるということです。
管理者が陰口の対象者になる方法
管理者が陰口の対象になる方法は割とたくさんありますが、難しいかもしれません。
ABグループの職員にいかにうまく嫌われることができるかが勝負です。
ただ嫌われればいいわけではありません。
ポイント
大事なのはうまく嫌われることです。
その方法はたくさんあると思いますが、私が試して見た方法はABグループの職員に仕事で大変な思いをしてもらうということです。
例えば、日によっては現場が大変で管理者にも入ってほしいと思うこともあります。
それでも現場には入りません。
もちろん現場を見守って事故のリスク管理などは必ず行いますが、職員に忙しさの限界を味わってもらいます。
この辺りは、私自身もずっと現場に入ってきたので、肌間隔で限界がわかっているからできることかもしれません。
数日間それを続けていくと、忙しさが落ち着いたころに「なんでなひのひさんは、現場の忙しさを分かっているはずなのに入ってくれないの?」と小さな陰口が始まってきます。
その状況になれば、ABグループ(特にAグループ)は「忙しいのに手伝ってくれない“なひのひ”さん」にしか注目できなくなります。
しかしこのままでは、ただ嫌われているだけなので、うまく嫌われるなければいけません。
管理者がうまく嫌われるポイント
うまく嫌われることができないと、せっかく嫌われる努力をしても離職につながるリスクを抱えてしまいます。
うまく嫌われるためのポイントは、労うことです。
心の中で「大変なところ対応してもらってありがとう」と思うことはもちろんです。
それに加え、やはり言葉で「ありがとうございます」と伝えることが一番大切ですね。
ポイント
大変な思いをしているのを私はちゃんと見ていますよというメッセージを職員に送れるかどうかがポイントです。
全体にメッセージを送るのではなく、個別にメッセージを伝えることが特に大事かもしれません。
職員に個別に用事がある時の冒頭で「最近大変になってきたけどいつもありがとうね。利用者の○○さんの件だけど・・・」という感じで常にメッセージを送れる状況にしておくといいですね。
Aグループの職員は陰口を一度言ってしまった手前「なひのひさんは・・・」と言い出しますが、忙しさを理解してくれているのといないのとでは陰口の意味合いも違ってきます。
管理者が陰口の対象になった時の思わぬ副産物
私が、管理者が陰口の対象になるという対策をして得た思わぬ副産物は“職員の対応スキルがレベルアップした”ということです。
忙しさの中で業務をこなしているので、陰口とか関係なく職員の視野の広さや対応のスピードがレベルアップしました。
このことが教訓の1つにもなっていて、成長させるためには手を出し過ぎるなということですね。
常に判断をできる人が、現場に入っていると多くの職員はその職員を頼ってしまいます。
つまり、自分で考えて動くということをしなくなるのですね。
陰口をきっかけに、あえて職員を突き放すことで自分で考えて動こうとする職員が増えたことは紛れもない事実です。
やはり、何かしらの挑戦はしてみるべきですね!
話が少し反れましたが、今回はデイサービスや介護現場での陰口のアレコレについてお伝えしてきました。
最後に今回お伝えした内容をまとめますのでご覧ください。
まとめ
今回はデイサービスや介護現場での陰口についてお伝えしてきました。
- 陰口に関してはA~Dグループに分類して考えられる
- 陰口を言われていると感じた時には相談・考え方の変化・ハラスメント記録などを試してみる
- 陰口の対象者を管理者にしてしまう
- 何かしらの陰口対策をしてみると副産物が舞い込む可能性もある
デイサービスや介護現場において陰口が一度発生してしまうと、大変な思いもしますが対策や対応の方法はたくさんあると思います。
是非、介護現場でも試して見てください。
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