この記事で分かるデイサービスのこと
- デイサービスの介護業務の優先順位
- デイサービスで仕事が遅い人が抱える4つの苦手意識と克服法
- デイサービスで仕事が早い人がやっている5つのこと
管理者としてデイサービスで働いていると、職員から次のようなことを言われることがあります。
- 「私、仕事が遅くていつも迷惑かけてしまっている気がするんです」
- 「仕事が遅くて、早く仕事ができないんです」
ネガティブなイメージがある「仕事が遅い」という言葉ですが、果たしてデイサービスにおいて仕事が遅いことは悪い事なのでしょうか?
今回の記事を読んで頂くことで、デイサービスにおいて仕事が遅いことがネガティブなことではないことを理解して頂くことができます。
それと合わせて、デイサービスで仕事が遅いと悩む人が抱える苦手意識の克服法や、仕事が早い人がやっている5つのことを解説していきます。
この記事を書いている私に関して
- デイサービスの管理者として8年以上にわたり、職員の教育指導に携わる
- デイサービス勤務歴11年以上の中で人に仕事を頼むことに苦手意識を持っていましたが、苦手意識を克服することで業務の効率化に成功してきました。
- デイサービスで介護職、生活相談員、管理者と3職種を経験してきたノウハウを生かして介護業務の優先順位をお伝えします。
仕事が遅いと悩む方は自分が抱える苦手意識を克服しながら、介護業務に臨んでいけるように是非この記事を最後までご覧ください。
『仕事が遅い』=『仕事ができない』ではない
まずこの記事を読んで頂く前提としてデイサービスで仕事が遅いと悩んでいる方は、『仕事が遅いこと』と『仕事ができないこと』は分けて考えるようにしましょう。
デイサービスに限らずですが、仕事が遅いというとネガティブなイメージを持つ人が多いかもしれません。『仕事が遅い』ことを次のような方程式で考えている方も多いのではないでしょうか?
仕事が遅い=仕事ができない
ですが仕事が早いか仕事が遅いかは仕事を早く進める能力に長けているかどうかだけの話で、仕事の早さに焦点を当てた時に他の職員とのスキルの比較でしかありませんよね?
例えばデイサービスでは次のように様々なスキルが求められます。
デイサービスで求められるスキル
- 介護技術があるかどうか
- コミュニケーションがうまいかどうか
- 送迎の運転がうまいかどうか
仕事が遅い早いは上記のようにデイサービスでの業務に必要なスキルのうちの一つでしかないということですね。
仕事が遅い早いは他の人との差が見えやすいので特に比較をされやすいです。ですが、仕事が遅い早いだけでデイサービスでのあなたの能力が全て決まるわけではないということです。
なので、『仕事が遅いこと』=『仕事ができないこと』ではないということをまず初めに覚えておきましょう。
また今この記事を読んでいて仕事が遅いという自覚を持っている時点で仕事をするうえで重要な要素である『自己分析』ができています。
自己分析ができている人の数は意外と少ないので仕事が遅いという自覚がある人は優秀な人といっても過言ではないかもしれないです。
逆に仕事ができない人の中には次のような方が多いです。
- そもそも自分の仕事の速度は気にしていない
- 仕事が遅いことによって周りにどのような影響を与えているかを気にしていない
- 向上心がない
ですので、デイサービスで仕事が遅いと悩む方は仕事が遅いからと言って、自分は仕事ができない人なんだと思い込むことは辞めましょう。
デイサービスの介護業務の優先順位
デイサービスで働いていると仕事が遅いと悩む職員から次のようなことを言われたり相談をされることがあります。
- 「私、仕事が遅くていつも皆に迷惑かけてしまっている気がするんです」
- 「いつも仕事が遅くてすみません」
- 「どうやったら〇〇さんのように早く仕事ができるようになりますか?」
デイサービスで仕事が遅いと悩む方に対して私は次のように答えることが多いです。
「別に、今のままでいいですよ」(割とクールに返しています) ←この答え方の真相は後ほどデイサービスで仕事が遅いと悩む人が活躍できる場面はある?でも触れていきます
そしてその後に必ずデイサービスでの介護業務の優先順位を次の順番で伝えるようにしています。
デイサービスでの優先順位
- 安全
- 確実
- 効率
私たちデイサービスでは効率よく物を製造する工場や、お客様の回転率を上げることで利益が得られるような飲食店とは違う仕事をしています。
デイサービスでは一日を通して、ご利用者と関わりを持ち介護業務を行ないます。高齢者という特性上、転倒しやすかったり体調の変化が起きやすい方を迎え介護業務を行なっていますよね。
そのため、仕事の早さよりも事故が無いように安全に介護業務を行なうことが最優先されます。そしてその次に、服薬や塗布薬、誘導など抜けの無いように確実に介護業務を行ないます。
ですのでデイサービスで仕事が遅いと悩む方は、安全に確実にが優先されるべきだということを理解しておきましょう。
メモ
安全に確実にできるようになったら、効率良くできる方法を考えればいい
効率を求めた結果ご利用者が転倒して痛い思いをしたり、服薬が抜けて体調に変化が出たのでは元も子もないですよね。
ですのでデイサービスでご利用者と関わる場面においては、効率よく仕事を早くやるという部分は後回しで良いです。むしろデイサービスの介護業務の中では効率よくというのは考えなくてもいい場面も多々あります。
先ほどお伝えした仕事が遅い早いは能力の一つであるのと同じように、仕事を安全に確実にできることも能力の一つです。
そしてデイサービスでは仕事が遅い早いよりも、むしろ安全と確実が優先されますので仕事が遅いと悩む方は優先順位を間違えないように気を付けていきましょう。
デイサービスではあえて時間をかける必要がある
一般的に、仕事は早い方が優秀なようなイメージを持つかもしれません。ですがデイサービスの介護業務では、あえて時間をかける場面が多いというのが事実です。
繰り返しにもなりますが、デイサービスでは仕事のスピードと仕事の優秀さが必ずしもイコールではないということはお伝えしてきました。
デイサービスでは自立支援という考え方を持ってご利用者の介護業務にあたります。
自立支援を簡単に言うと、できる部分はご利用者自身に行なっていいただくということですね。そのため、職員が手伝えばすぐに終わるような場面でもご利用者自身の残存機能を活かせるようにあえて見守る場面も多々発生します。
見守りが必要な場面例
- 衣類の着脱
- 立ち上がり
- 車いすから椅子やベッドへの移乗
- 食事
- 歯ブラシの準備
上記のような場面を含め、デイサービスでの一日の中では過剰介護や過剰介助にならないように介護業務を行なうことになります。
仕事が早い職員はもしかすると、自立支援の考え方をすっ飛ばして時間先行でなんでもかんでもお手伝いをしているかもしれませんよね。それはつまり、デイサービスでの働き方としては優秀ではないですよね。
そのため、デイサービスにおいては仕事が遅いことはマイナスイメージではなくデイサービスの職員としての職務を果たしていることにもなります。
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参考【自立支援】デイサービスで過剰介護・過剰介助が起きる5つの原因と5つの対策を社会福祉士が解説。
仕事が遅い人が抱える4つの苦手意識と克服する方法
私が実際に仕事が遅いと悩む職員と実際に話をしてみると、次のような悩みを抱えている場合が多いです。
仕事が遅いと悩む方
自分の仕事が遅くて他の職員への負担が大きくなっている
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は、自分の仕事が遅いことで他の職員への負担が増えていたり迷惑をかけているんじゃないかと考えていることが多いようです。
実際に仕事が遅いと悩む人から話を聞いてみると、どうやら「ダラダラやろう」とか「自分の仕事を減らそう」と思っているわけではないということは伝わってきます。
ではデイサービスで仕事が遅いと悩む方に「どうして仕事が遅くなると思うのか?」を聞いてみると次のような苦手意識を持っている場合が多いことがわかります。
- 自分で段取りを組むことが苦手
- 人に頼むことが苦手
- 中途半端が苦手
- 断ることが苦手
デイサービスでは効率よりも安全と確実が優先され、あえて時間をかける場面が多いことは先ほどもお伝えした通りです。
それでも自分も他の職員と同じように効率よく仕事をすることで他の職員への負担を減らしたいという気持ちも分かります。
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は、自分が抱える苦手意識を認識して克服しようと努力することが介護業務のスピードアップにもつながります。
自分で段取りを組むことが苦手
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は、自分で段取りを組んで介護業務を進めることが苦手です。
デイサービスで段取りを組むことに苦手意識を抱えている方の中には次のような方がいます。
- 非効率的な段取りを組んでしまう
- 段取りを考えているうちに時間が過ぎてしまう
今の状況で、一番スムーズに業務が進む方法を考えることが苦手で非効率な順番を選んだり、段取りを考えているうちに時間が過ぎてしまう場合があります。
自分で段取りを組んで仕事をすることが苦手だと感じている方は次のような方法を試してみましょう。
- やるべきことを紙に書いてカード化して並べてみる
- 他の職員がどうやっているか観察する
- どうすればいいか他の職員に見てもらいアドバイスをもらう
後ほども触れますが、仕事が早い人はやるべきことを頭の中にイメージをしていて常に効率よく進められるように入れ替えをしながら業務を行なっています。
実際に自分が「今日の段取りは上手く行かなかった」と感じるのであれば、やるべきことをいくつかの項目に分けて紙に書いてみましょう。
それを並べて「どんな順序でやればよかったのかな」と振り返るだけでも次に反省を活かすことができるようになっていきます。
他にも他の職員のやり方を観察したり、他の職員にどうすればうまく段取りできるかアドバイスをもらうことも効果的でしょう。
人に頼むことが苦手
人に頼むことが苦手な人も、なんでもかんでも自分でやってしまうことにより仕事が遅くなっているケースもあります。
人に頼むことが苦手な人は次のような心理を持っています。
- できないと思われたくない
- 自分でやったほうが確実
- 面倒を押し付けているように感じる
- これは自分にしかできない仕事だと思い込んでいる
- 自分が大変な思いをして済むならそれでいい
人に頼むことが苦手な人の中には、自分に対する他者の評価に敏感だったり、自分の仕事を絶対的に信頼していたり、自己犠牲の気持ちを持っていたりと様々な思いをもっています。
人に頼めば効率よく進められることは分かっていても、様々な思いが巡った結果自分で抱える仕事が多くなり、捌ききれずに仕事が遅くなることがあります。
実は記事を書いている私自身も人に頼むことが苦手でした。自分を一番信頼していたし、別に自分が大変な思いをすればいいと思っていました。
ですが次に紹介する克服方法を実践することで自分の仕事効率が格段に上がりましたし、チームの介護力も上がったと思っています。
デイサービスで他の人に頼むことが苦手で仕事が遅くなっていると感じている人は次の克服方法を試してみましょう。
- 職員とのコミュニケーション回数を増やす
- あなたに頼みやすい雰囲気を作る
- 思い切って一回頼んでみる
基本的には上から順番にやっていただくといいでしょう。
デイサービスで仕事が遅いと悩むけれども他の人に頼むのが苦手と感じている方は、まずは職員とのコミュニケーション回数を意図的に増やすようにしましょう。
コミュニケーション回数を増やすと「今、入浴が大変になってきてるけどなんでも言ってね」という感じの話ができると、周りの職員があなたに頼みやすい雰囲気になっていくでしょう。
あなたが頼られるようになることで、逆に「私、今入浴が大変で困ってて・・・」などあなた自身が周りの職員に相談もしやすくなっていきます。
タイミングを見て意を決して一回頼んでみることも、頼むことが苦手な人に必要な克服方法です。頼んでしまえば周りの職員は意外とすんなりと受け入れてくれるものですし、あなたから頼られたと嬉しい気持ちになる人もいるでしょう。
他の職員と協力し合える体制を作っていくことで、あなたの仕事が早く進められることにもつながりますしデイサービス全体の質の向上にもつながります。
中途半端が苦手
完璧を求めて中途半端に物事を行うことが苦手な人も仕事が遅い傾向にあります。
先ほどの段取りを組むのが苦手な人とも似ているのですが、完璧にやるにはどうすればいいかを考えているうちに時間が過ぎてしまうということもあります。
自分の中で中途半端にやることが許せなくて、常に100点いやそれ以上を目指したいと思っているので仕事が遅くなってしまう場合があります。
デイサービス介護業務での優先順位である、安全に確実にという部分はクリアできているのですがそれにプラスして高品質を求めるということですね。
中途半端が苦手という苦手意識を抱えている方は、次のような克服方法を実践してみましょう。
- 自分の仕事を減点しない
- 時間を守ることも採点基準に入れてみる
まずは、自分の仕事を減点しないように考えてみましょう。何もしていない状態が0点で何かをする度に加点していくという考え方です。
それに加えて時間を守ることも採点基準に入れることで、時間を守ることも含めて100点を目指せるような考え方を持って行きましょう。
中途半端が苦手な方はもともと安全に確実にやることも身に着けている傾向にありますので、優先順位さえ抜けないように気を付けて取り組んでいきましょう。
断ることが苦手
デイサービスで仕事が遅い人の中には、断ることに苦手意識を持っている方もいます。
人から頼まれた時に断ることができずにその結果、1人でキャパオーバーの仕事量を抱えてしまい全ての仕事が遅くなるような人ですね。
断ることが苦手な人は次のような理由から断りづらいと感じています。
- 断ることで相手に嫌な思いをさせてしまう
- 認められたい
- 立場的に断りづらい
- 一度断ると次に頼られないと不安に思う
断ることで他の人に嫌な思いをさせたくないという思いや、頼まれた仕事をこなすことで認められたいという思いを持っています。
また、リーダーや主任のような立場の人は、立場的に断りづらいと感じている人もいます。
デイサービスで仕事が遅い人で、断ることに苦手意識を持っている人は次のような克服方法を試して見ましょう。
- 自分の抱えている仕事を伝えたうえで自分で大丈夫か確認する
- 理由を伝えたうえで断る
- 代替え案を提案してみる
- 一部引き受ける
仕事を断る時に注意するポイントは、できないこととやりたくないことは分けて考えることです。
できないことは断ってもいいですが、やりたくないけどできることはできる限り引き受けておいたほうがいいでしょう。
断る時には、理由を付けたり自分の状況を説明して断ることで相手も事情を察してくれるケースが多いでしょう。
また「私は今難しいんですが○○さんは今丁度できそうなので確認してみていいですか?」などと代替え案を提案しながらやんわり断るのも一つの方法です。
他にもどうしても断りづらい場合には「この部分だけなら私もできそうなんですけど大丈夫ですか?」と一部分のみ引き受けることも克服法の一つかもしれません。
デイサービスで仕事が遅いと悩む人が活躍できる場面はある?
では、デイサービスで仕事が遅いと悩む人が活躍できる場面はあるのでしょうか?
デイサービスでは、様々な介護業務があり仕事が遅いと感じている方でも力を発揮して活躍できる場面はあります。
- レクリエーション
- ご利用者とのコミュニケーション
- 記録の書き方
- 様々な場面での介助
デイサービスで働く職員の中には、それぞれ得意分野だと思っている業務があると思います。自分が得意だと思っている業務で力を発揮すればいいです。
例えばレクリエーションのアイデアを他の職員よりもたくさん持っていたり、面白おかしく進行することが得意な方もいるでしょう。
他にもご利用者とのコミュニケーションの取り方は他の職員に負けないと感じている職員はどんどんご利用者とのコミュニケーションを取っていきましょう。
何度もお伝えするのですが、仕事が遅い早いはただ目に見えやすく他の人と比較されやすいポイントでしかなくてあなたの能力の一部でしかないんです。
ですので、私が「仕事が遅くて・・・」と相談された時に「別に今のままでいいですよ」と伝えるのはあなたにはあなたの活躍できている場面があるからですよと伝える意味も込められています。
そうは言っても、デイサービスの業務には時間の制限がある場合が多いし、仕事を早く進められるコツも知りたいと思う方も多いでしょう。
では、デイサービスで安全に確実にをクリアしたうえで、仕事が早い人にはどのような特徴があるでしょうか?デイサービスで仕事が早い人の5つの特徴をお伝えしていきますので、是非ご覧ください。
デイサービスで仕事が早い人の5つの特徴
ここまではデイサービスでの仕事が遅い早いについて次のことをお伝えしてきました
- 仕事が遅いことであなたの能力が決まるわけではないですよ。
- デイサービスでの優先順位は安全に確実にの次に迅速さが求められますよ。
- デイサービスでは仕事が遅くても活躍できる場面はありますよ。
ですが、そうはいってもデイサービスで働いているとやはり仕事が早い人に憧れる気持ちも痛いほどわかります。
私もデイサービスで色々な職員をみてきた中で安全に確実に介護業務を行なったうえで、仕事が早い人がいるのは事実です。
私が職員を見てきた中で安全に確実に介護業務を行なったうえで、仕事が早い人の特徴は次の5つです。
- 仕事の組み立て方が上手い
- ご利用者への声のかけ方が上手い
- 介護技術のスキルを自己研鑽している
- 分からないことはすぐ聞く
- 指示を出すのが上手い
先ほどもお伝えしたように、仕事の早い遅いが仕事のできるできないに直結しているわけではありません。
デイサービスで仕事の早い人の中にはご利用者ができる部分まで行なってしまう職員もいるというのも事実です。
過剰介護や過剰介護はご利用者の自立支援を妨げることにもなりますので、介護業務を早く進めたいからとご利用者ができることを奪うことは避けましょう。
そのうえで、デイサービスで仕事が早い人の特徴について解説していきます。
仕事の組み立て方が上手い
デイサービスで仕事が早い人は、今から時間内にやるべきことを把握したうえで業務を行なっています。
ですので、業務の順番もどうやったら効率よく進められるかを常に業務の組み立てを考えながら仕事をしているんですね。
例えば「○○さんがそろそろお風呂の順番だから先にトイレに誘導しておこう」というようなことを常に論理的に考えています。
表現が難しいですが、『やるべきことというブロック』を持っていて状況に合わせてブロックを常に組み替えているというような感じでしょうか?
仕事の組み立てが上手い人のポイントは、次の通りです。
最初に決めた段取りで最後までやるのではなくてその時の状況に合わせて業務の組み換えを行なっている。
今からやるべきことを把握しているから、最初に決めた順番通りに頑なに行うのではなく柔軟に対応していくことで効率よく介護業務を行なっています。
ご利用者への声のかけ方が上手い
デイサービスで仕事が早い人は、ご利用者への声のかけ方が上手いです。
具体的には、次のような声掛けの要素をご利用者1人1人に合わせて使い分けています。
仕事が早い人の声のかけ方
- 声のボリューム
- 声のトーン
- 抑揚のつけ方
- 使う言葉の種類
- 身振り手振り
○○さん(ご利用者)にはこういう声のかけ方をすると理解してもらいやすいと個別で声のかけ方を使い分けることができています。
そのため、声掛けをしてからご利用者が行動に移るまでの時間が短いので仕事を早くこなすことができています。
声のかけ方を習得するにはデイサービスでの介護経験もある程度必要ですが、普段から積極的にご利用者とコミュニケーションを取っている職員はご利用者1人1人に合わせた声のかけ方をするスキルはみるみる上がっていきます。
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は、ご利用者と積極的にコミュニケーションを図って声のかけ方を習得していきましょう。
┃↓ご利用者とのコミュニケーションの取り方を解説中↓┃
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参考【話し方と聞き方】デイサービスのご利用者と信頼関係を築けるコミュニケーションの取り方を解説
介護技術のスキルが高い
介護技術のスキルが高い職員も仕事が早い傾向にあります。
ここで言う介護技術とは例えば次のようなものを言っています。
- おむつ交換
- 移乗
- 排泄介助
- 入浴介助
- 衣類の着脱
主にご利用者の介助が必要な部分のことですね。
介護技術のスキルが高い職員は、一連の介助を行ううえで準備から終了までを頭の中でイメージしながら行なっています。
そのため、安全に確実に行いながら段取り良く進めることができます。
介護技術に関しても、経験を繰り返すことが大事なので見よう見まねでいきなりやってみようと思っても早く行うことは難しいでしょう。
積極的に介助が必要な部分に関わることで、やってみないとわからないような細かい部分への配慮にも気づくことができます。
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は介護業務を繰り返し行うことで、安全や確実に行うことを身に着けていきましょう。
分からないことはすぐ聞く
仕事が早い人は、分からないことがあった場合に周りの人にすぐ聞く傾向にあります。
つまり、分からないからといって動きが止まっている時間が他の職員に比べ極端に短いので仕事をどんどん進められるということですね。
デイサービスで分からないことをすぐに聞けると次のようなメリットもあります。
- 事故のリスクを回避できる
- 自信を持って業務に臨むことができる
- 自分にも聞いてもらえるようになる
分からないまま「これでいいのかな?」と不安を抱えて介護業務を行なうことは事故につながる可能性も高まります。
質問をすることには次のようにネガティブなイメージを持つ方も多いかもれません。
- 「すぐに聞くな、まずは自分で考えてみろ」と怒られそう
- 相手の時間を奪ってしまう
- 自分で考える力が育たない
ですが私は、常にご利用者が目の前にいるデイサービスの現場ではそのネガティブなイメージは必要が無いと思っています。
わからないことをわからないままご利用者の対応をすることはかなりリスキーで、この記事でお伝えした安全という最優先項目が無視されることになります。
またご利用者のために正しい対応を教える時間は、デイサービスの職員にとっても業務の一つですので相手の時間を奪っているとは考えないほうがいいでしょう。
分からないことを聞きやすい雰囲気作りもデイサービスには必要ということですね。
ですが例えば「営業で結果が出ないんですがどうしたらいいでしょうか?」のような考えることに猶予を与えてもいい質問に対しては「どこに原因があるか自分でも考えてみて」と返すこともあります。
時と場合によって自分で考えることも必要だということは覚えておくといいでしょう。
指示を出すのが上手い
デイサービスで仕事が早い人は周りの職員に指示を出すのが上手いです。
周りの職員に指示を出すのが上手い人には次のような特徴があります。
指示を出すのが上手い人の特徴
- チームワークの重要性を理解している
- やるべきことを把握して先読みしている
- 視野が広い
- 職員とのコミュニケーションを積極的にとっている
- 自分の仕事に責任を持っている
- 他の職員が困っていたら助けられる
仕事が早く指示を出すのが上手い人はデイサービスでのチームワークの重要性を理解しているので、自分一人ではできないことをすぐに周囲の職員に頼んだり指示を出すことができます。
やるべきことが頭に入っていたり、視野が広いので動きが止まっている職員に対しても何をして欲しいかすぐに伝えることができます。
その結果効率よく介護業務を進めることができて仕事が早い人だと周りに思わせているということですね。
┃↓デイサービスでのチームワークを解説中↓┃
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参考【良いチームの定義】デイサービスで良いチームワークを発揮するチーム作りの5つのコツを解説
まとめ
今回は【仕事が遅いと悩む方必見!】デイサービス介護業務の3つの優先順位と仕事が早い人の5つの特徴を解説というテーマでお伝えしてきました。
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は前提として『仕事が遅い』=『仕事ができない』と考えることは辞めましょう。
デイサービスの介護業務では安全・確実・効率の優先順位で仕事に臨んでいくようにします。速さを求めた結果、事故が起きたのでは元も子もないです。
仕事が遅いか早いかは一つの能力の比較でしかありません。デイサービスでは仕事が遅くても活躍できる場面がたくさんありますので自分が活躍できる場面を見つけていきましょう。
また、デイサービスではあえて時間をかけてご利用者と関わる場面も多いので、仕事の早さを最優先で求めることは避けたほうがいいです。
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は次の4つの苦手意識を抱えています。
- 自分で段取りを組むことが苦手
- 人に頼むことが苦手
- 中途半端が苦手
- 断ることが苦手
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は、自分が抱える苦手意識を理解して克服していくことで効率よく業務に取り組むことができるようになっていきます。
そうは言っても、デイサービスでは仕事を安全に確実に行なったうえで仕事を早くこなせる人がいるのも事実です。デイサービスで仕事が早い人には次の5つの特徴があります。
- 仕事の組み立て方が上手い
- ご利用者への声のかけ方が上手い
- 介護技術のスキルを自己研鑽している
- 分からないことはすぐ聞く
- 指示を出すのが上手い
デイサービスで仕事を早くこなせるようになるには、ある程度の経験や繰り返し行う努力も必要です。
あくまでも、ご利用者のできることは奪わない自立支援の考え方や安全に確実に行うことの方が早さよりも優先されることは覚えておきましょう。
デイサービスで仕事が遅いと悩む方は業務の優先順位を理解して、早さよりも優先されることがあることを意識して仕事に臨みましょう!!