この記事で分かるデイサービスのことは次の通りです。
- デイサービスの年下上司が年上部下と関わる時の心得
- デイサービスの年下上司が年齢に囚われ過ぎた時に生まれるデメリット
- デイサービスの年下上司が年上部下と良好な関係を築く関わり方
- デイサービスの年下上司が年上部下と関わる時のNG行動
今回は、デイサービスの年下上司が年上部下と関わる時のアレコレについてお伝えしていきます。
実はこの記事を書いている私も28歳の時にデイサービスの管理者に選任され(小さい法人ですが)、その時から7年以上にわたり年下上司対年上部下という関係性でデイサービスで仕事をしています。
私自身、デイサービスの年下上司として対年上部下との関わりの中では、多くの失敗をしてきて改善や修正を繰り返してきました。
デイサービスの年下上司として活躍されている方やこれから活躍を期待されている方は年上部下との関わりの中で次のように様々な悩みを抱えると思います。
- 年上部下と関わる時の自分のスタンスが分からない
- 年上部下に対してNOと断ったり仕事をお願いすることができない
- 年下上司だからと舐められている気がする
- そもそも年上部下との関わり方がわからない
- 年下上司から先に挨拶をするべきなの?
- 年上部下がミスをした時にどう対応するべき?
- 明らかに不機嫌な年上部下にはどう対応するべき?
今回の記事では上記のようなデイサービス年下上司が抱える悩みに関してお答えできる記事を書いていきます。
実際に私自身が抱えてきた悩みでもありますので、失敗経験から改善と修正を繰り返してきた結果としてご覧いただければ幸いです。
それでは是非、最後までご覧ください。
この記事を書いている私に関して
- デイサービス勤務歴11年以上の経験の中で、介護職、生活相談員、管理者を経験する
- デイサービスの生活相談員や管理者(社会福祉士)として10年以上にわたり相談窓口として勤務する。
- 28歳の時にデイサービス管理者になる。念のため『年下であることは強みである』という書籍は出していません。
デイサービスの年下上司が年上部下と関わる時の心得
冒頭でもお伝えしたように、私は28歳の頃から7年以上にわたりデイサービスで管理者をしてきました。
その間、年下部下よりも年上部下の方が圧倒的に人数が多かったことは言うまでもないでしょう。
まず最初にお伝えしておきたいことは、7年以上にわたって年下上司をやってきた私でも未だに年上部下との関わり方には悩む時があるということです。
ですが、その悩みの本質は年齢がどうこうということではありません。
私が年上部下との関わる時に、必ず意識する心得はたった1つです。
あくまでも人対人である。
デイサービスに限らずですが、私は介護の本質も人対人だと思っています。
それは職員との関わり方も同じで、あくまでも年齢に囚われすぎずに人対人として関わるということを心得としています。
人として相手を敬って、人として対話をして、人との関係性を積み上げていくという心得を持っておくことが年下上司に必要な心得ではないかと思っています。
私が未だに年上部下との関わり方で悩むともお伝えしましたが、それもあくまでも年上部下ではあるけれどもその人に対してどういう風に関わるといいかなという悩みということですね。
もちろん私も、最初から人対人という心得を持っていたわけではなく、最初は年下対年上という考え方から管理者人生がスタートしました。
次の項目でも解説していきますが、年下上司だからと言って年齢に囚われすぎるとデイサービスの運営をしていくうえでいくつかのデメリットが生まれてしまいます。
あくまでも人対人であるという心得を持ちながら年上部下と関わるようになると、相手が年上だろうと年下だろうと関係なく人と関わるんだという意識を自然と持てるようになります。
年齢に囚われ過ぎた年下上司が抱く5つのデメリット
ここまでは、デイサービスの年下上司は年齢に囚われ過ぎずに年上部下と人対人として関わる心持ちをしておきましょうお伝えしてきました。
年下上司が年上部下と人対人であるという心持ちで関わるには、年齢に囚われ過ぎてしまうデメリットを知っておく必要があるでしょう。
私が年下上司として実際に年齢に囚われ過ぎた経験を基に、次の5つのデメリットがあると感じています。
- NOを言えなくなる
- 年上なのになぜ分からないのかと不満が生まれる
- 舐められたくないと威厳を見せつけようとする
- 頼めないから全部自分でやろうとしてしまう
- 話が合わないからとコミュニケーションを取ろうとしない
デイサービスの年下上司が年齢に囚われ過ぎた結果生まれる5つのデメリットを知っておくことで、より人対人として関わることの重要性を理解して頂けると思います。
それでは詳しくお伝えしていきます。
NOを言えなくなる
デイサービスの年下上司が、年齢に囚われすぎると遠慮してNOを言えなくなってしまいます。
もっと簡単な言葉で言うと、デイサービスの年下上司が年上部下の言いなりになってしまうということですね。
日本は年功序列という考え方が長い間蔓延ってきた社会なので、ある程度しょうがない部分もありますけどね。。。
ですが「年上部下が意見を言ってきているのに反対できない」と思い、全てにGoサインを出しているとデイサービスにおけるリスク管理ができなくなります。
どうせNoと言えないから、年上部下が言ってきたことに対して内容の精査もせずにGoサインを出し続けていることは次のようなデメリットにつながります。
- デイサービスが無法地帯になる
- 責任の所在が分からなくなる
- 他の職員からの信頼を失う
- 事故発生のリスクを高める
- 自分の成長につながらない
この辺りの詳しいことは、後ほど年下上司のNG行動の言いなりになるでもお伝えしていきます。
ここでの解説は割愛したいと思います。
年上なのになぜ分からないのかと不満が生まれる
デイサービスの年下上司が年齢に囚われ過ぎると、なぜ年上なのに自分でも知っているようなこんなことも分からないのかと不満を持つようになります。
人は、生活環境の中でAという経験をしてBという知識を得る人もいれば、Aという経験をせずにBという知識も得ないままに今を迎える人がいます。
ですが、Aという経験をしてBという知識を得た人は、Cという経験をせずにDという知識を得ていないかもしれません。
逆にAという経験をせずにBという知識を得て来なかった人は、Cという経験をしてDという知識を得ているかもしれませんよね。
ややこしい表現をしましたが、人によって経験してきたことや持っている知識は違うということですね。
人によって経験が違うということは至極当たり前のことなのですが、年下上司が年齢という概念に囚われ過ぎるとこんな当たり前のことすらも抜け落ちてしまうことになります。
その結果として、年上なのにこんなことも分からないのかという年下上司の態度が表面化してしまい職員との関係性がギクシャクしてきてしまいます。
デイサービスで職員との関係性を年下対年上で捉えていると、当たり前のことが欠如してしまいます。
あくまでも人対人であるという心得を持っておくことで、個々人によって経験や知識が違うという当たり前のことも抜けることなく年上部下と関わることができるでしょう。
舐められたくないと威厳を見せつけようとする
ここはデイサービスで年下上司になりたての方には、特に気を付けておいてもらいたい部分です。
デイサービスで年下上司が、年齢の概念にとらわれすぎると舐められたくないと感じるようになり威厳を見せつけようとすることになります。
威厳を見せつけようとすると次のようなことが起きます。
- 職員に上から目線で関わるようになる
- 歩み寄ろうとせずに自分の意見だけを通そうとする
- 指摘ばかりするようになる
- その結果誰からも相談をされなくなる
年下とはいえ上司である以上、舐められたくないとか威厳を見せつけておきたいという気持ちはよくわかりますし、その気持ちを持っていること自体は悪い事ではないと思います。
ですがデイサービスを運営し続けていくためには、舐められたくないとか威厳を見せたいという気持ちは自分の中の野心として心の中にしまっておいた方が得策でしょう。
舐められたくないとか威厳を見せつけたいという気持ちを表面化して、年上部下に上から目線で関わったり自分の意見だけを通そうとすると、そのうちに誰も相手にしてくれないようになってきます。
つまり、職種間連携もできずに適切なデイサービス運営ができなくなっていくということですね。
その結果、デイサービス職員が離職していったり、年下上司であるあなたのメンタルが持たずにデイサービスの現場を離れるという事態にもつながっていきます。
頼めないから全部自分でやろうとしてしまう
年齢に囚われ過ぎた年下上司がやってしまいがちなことが年上には頼めないからと、全部自分でやろうとすることです。
私自身もどちらかというと体育会系で育ってきたので、年上に指示を出したり仕事をお願いするということには抵抗を感じていました。
その結果、介護業務、業務調整、雑務などなんでもかんでも自分でやっていた時期があります。
私の場合は管理者としての年下上司ですので、その結果次のような事態が生まれました。
成長しないデイサービスが生まれる。
現場にできる余力がるのに管理者が介入することで年上部下の考える力が育たなくなったり、そもそも技術の向上がしなくなります。
それに加え、管理者が職員に仕事をお願いした時に『自分たちの負担が増えた』という錯覚を生むようになるのです。
ひいては、ホカホカできたての成長しないデイサービスが出来上がります。
年齢に囚われ過ぎると仕事を頼めずに、その結果デイサービスの成長を止めてしまいます。
権限委譲というと大げさかもしれませんが、上司の役割として任せて学ばせることも重要だということも覚えておきましょう。
この辺りは以下の記事でも触れていますので併せてご覧ください。
続きを見る
参考【管理者が教える】デイサービス現場リーダーの仕事内容と役割は?リーダーに向いている人の特徴も解説
話が合わないからとコミュニケーションを取ろうとしない
世代間ギャップという言葉、最近ではあまり聞かなくなっているでしょうかね。
正直なところ、私はデイサービスの年上部下と話していると「あぁ興味ないなぁ」と思う話をされることは多々あります。(あの、、これ、、絶対にバラさないでくださいね)←ここ重要!!
「昨日○○様が祀られている山に登ってきた話」に正直食いつくことはできないので、自分の肉体だけを残して魂はどっかに行っていること実はよくあります。。。(もう一回言いますが、、絶対にバラサナイデ)
ですがデイサービス年下上司のそういった思いが募っていくと、年上部下とは話が合わないからと対話コミュニケーションを取ろうとしなくなっていきます。
もちろん興味がある話とそうでない話があるのは当然なのですが、対話コミュニケーションはその人を知るためにとても大事なことです。
デイサービスの安定した運営をしていくためには、職員同士がお互いの考え方を知っているということはとても重要だと感じています。
年下上司であるあなたが「あぁ興味がないなぁ」と思うような話でも、次のようなポイントを押さえてコミュニケーションを取るようにしてみましょう。
- 年上部下がなぜその話を自分にしてきたのか
- その話の体験の中で年上部下はどういう風に感じたのか
- 年上部下がどんなことに生きがいを感じているのか など
年齢に囚われるなと言いながらも、人による考え方の違いだけでなく世代による感じ方の違いや考え方の違いというものはあるでしょう。
普段から年上部下ともコミュニケーションを取っておくことで、年上部下との関わり方のヒントになる事があります。
デイサービスで年下上司が年上部下と良好な関係を築く5つの関わり方
ここまでは、年下上司の心得や年下であることに囚われすぎると良くないよという話をしてきました。
ですがいくら年下上司である自分が年齢にこだわらずとも、年上部下の職員が年齢にこだわっているということは十分にあり得ます。
やはり、年上部下の中には次のように思う方が一定数いることも事実です。
- 「年下のくせに命令するな」
- 「年下のくせに生意気だ」
- 「年下のくせに偉そうだ」
これも人対人ですので色々な考え方や感じ方が有ってしかるべきだと私は思っています。相手の気持ちがあって自分の気持ちもあるということは受け入れなければいけません。
つまりデイサービスで年下上司として活躍してデイサービスを運営していくには、やはり年上部下と良好な関係を作る関わり方を身に着けておかなければいけないということです。
ここでは私が年下上司として実践している次の5つの年上部下との関わり方を紹介していきます。
- 誰よりも元気に挨拶する
- 相手にも選択肢を与えることを意識する
- 手を止めて話を聞く
- 議論の場を作る
- 度合いを確認する
あまり難しいことを実践しているつもりはなく、自分の気構え次第で今からでも始められることばかりです。
デイサービスで年下上司が年上部下と良好な関係を築いていくことで、働きやすいデイサービス作りやサービスの質の向上にもつながっていきます。
年上部下と良好な関係を築くことの大元にはコミュニケーションを取ることがあります。つまり年下上司が年上部下とのコミュニケーションを放置して良好な関係作りはできないということですね。
ここでは年下上司が年上部下とうまくコミュニケーションを取るために私が実践してきた関わり方を解説していきます。
それではデイサービスの年下上司が年上部下と良好な関係を築くための5つの関わり方を解説していきますのでご覧ください。
誰よりも元気に挨拶する
デイサービスで年下上司が年上部下と良好な関係を築くための、最初の一歩は誰よりも元気に挨拶をすることです。
年齢にもよりますし、個性にもよりますが年上の職員は挨拶を大切にされてきた方やそのように教え込まれてきた方が多いです。
つまり、他者とのコミュニケーションの第一歩が挨拶だと感じている方が多いということですね。
年下上司が年上部下と良好な関係を築くには、コミュニケーションの第一歩を誰よりも頑張るということは必然になるかなと思います。
挨拶をする場面には次のようなシーンがあります。
- 朝の挨拶:「おはようございます」
- 朝礼後の挨拶:「今日も一日お願いします」
- 送迎前後の挨拶:「行ってきます」「ただいま帰りました」
- 職員とすれ違う時:「お疲れ様です」
- 業務終了後の挨拶:「お疲れ様でした」
- 依頼する時:「お願いします」
- お礼:「ありがとうございました」
このような様々なシーンで年下上司が誰よりも元気に挨拶をすることで、職員のテンションやモチベーションも上がりサービス提供にもいい影響を与えていくことになります。
元気に挨拶を交わすことで、年上部下との信頼関係を築くための土台作りにもなり、良好な関係を築くことにつながります。
年上部下にも選択肢を与えることを意識する
デイサービスの年下上司が年上部下と良好な関係を築くためには、相手に選択肢を与えることを意識しておくようにしましょう。
デイサービスでは上司対部下という関係の中で、様々な場面で上司から部下に何かを依頼したり職員の同意を得るような場面が多くなります。
- 何か仕事を依頼する時
- 決定事項などを伝達する時
- 相談をする時
例えば上司から部下に対して「○○をお願いします」という頼み方をした時に、部下からするとどうしても上から目線と感じたり命令的と捉えられがちです。
これは相手に選択肢が与えられずにYESでしか答えようがないことに原因があると思っています。
特に年下上司が年上部下に対して、このように相手に選択肢の無い言い方をすることで上から目線感や命令感はより強くなるかもしれません。
そうすると、デイサービスで年上部下と良好な関係を築いていくことはなかなか難しくなります。
前置きが長くなりましたが、そうならないためにも相手にも選択肢を与えることを意識することが重要になります。
例えば「○○をお願いしても大丈夫ですか?」という言い方をすれば相手にYESかNOの選択肢を与えることにもなりますよね。
ここの塩梅は難しいところもあるのですが、私の場合は結論を変えられないようなことは言い切りで「お願いします」と言う時があります。
ですが結論が変わってもいい事(例えば、他の職員にでもお願いできる事など)や、議論が有っても最終的にYESの結果に持って行く自信があることは「お願いしても大丈夫ですか?」と選択肢のある言い方をするようにしています。
年下上司が年上部下に100%選択肢を与えなければいけないわけではなく、あくまでも選択肢を与えることを意識することが重要になるということです。
手を止めて話を聞く
デイサービスで年上部下と良好な関係を築くには、手を止めて話を聞くようにします。
人の話を聞く時に手を止めて話を聞くことは、仕事に限らず対人関係の中で基本となる心得なのかなと思います。
年齢に関わらずですが、部下から上司に話しかける時には「今、忙しくないかな?」とタイミングを伺っているものです。
これはいくら上司が「いつでも話しかけていいよ」と普段から部下に伝えていたり、そのオーラを出していても解消はできません。
部下が勇気を出して上司に話しかけた時にパソコンの操作をしながら「はい、はい、それで?はい、それでいいと思いますよ」と言われたら部下はどう思うでしょうか?
上司が自分ではしっかりと話を聞いているつもりでも、相手はそうは思いません。
『やっぱり話しかけなければよかった』と、次にあなたに話しかけることを敬遠されるようになります。
これが年上部下となると年下上司に対して常識としての評価を下されるようになります。
「やっぱり年下の上司は常識がなくてダメだ」と年齢に原因があると思われるようになってしまいます。
デイサービスで年上部下と良好な関係を築いていくためには、手を止めて話を聞くことは常に意識しておくようにしましょう。
もし期限が迫っていてどうしても手が離せない状況なのであれば、最初から今は時間がない事を断ったうえで改めて話をする時間をとるようにするといいです。
議論の場を作る
先ほどの選択肢を与えることとも少し似ているのですが、年上部下との良好な関係作りには議論の場を作ることも必要です。
議論というと大袈裟かもしれませんが、話し合いの場を設けましょうということですね。
私は職員と議論する目的は次のように考えています。
認識のズレや考え方の違いを許容できる範囲まで近づける。
先ほども世代間ギャップという言葉を使ったのですが、私自身が年下上司として年上部下とどうしても世代間ギャップを感じる時はあります。
分かりやすいところで言うと、年上部下は新しいものを受け入れづらかったり、私は年下上司として昔からやっていることをそのまま継続することを受け入れづらいということがあります。
デイサービスの年下上司が年上部下との世代間ギャップを感じた時に、それをそのまま放置しないために議論や話し合いをするということですよね。
では、年下上司が年上部下と議論すべき時はどんな時でしょうか?
- 反対意見や違う意見が出た時
- 納得していない雰囲気を感じた時
- やってみた結果、現場が上手く回っていないと感じた時
年上部下は若い職員に比べ、様々な社会経験をしてきていて色々な考え方や価値観を持っている傾向にあります。
いくら同じ職場で働いているとはいえ、職員全員が職場の価値観に合わせて動くことは難しいでしょう。
要は、年下上司が情報や意見を発信した時に反対意見が出るところまで想定をしておくということですね。
反対意見や違う視点からの意見が出ること自体は全く悪い事ではなく、むしろ前向きなことと捉えていいでしょう。
ですが、年下上司が言ったことに対して反対意見や違う意見が出た時に単なる批判だと放置したり、もしくはそもそも違う意見を言える雰囲気ではない職場では良い環境とは言えません。
年上部下や職員の意見を放置することは職員が不満や不安、混乱を抱えたまま業務に入っていくことになりますので、業務効率が悪くなったり事故の危険性を高めることにもなります。
度合いを意識する
度合いを意識するというのは、文字だけみても少し難しいかもしれません。
ここで言う度合いとは次の3つを指しています。
- 理解度
- 進捗度
- 満足度
度合いは可視化することが難しいので、特に年上部下とのコミュニケーションを取りながら把握をしていく必要があります。
まず理解度についてです。
年下上司の話す速度は知らず知らずのうちに早くなっていて年上部下は理解に追い付いていない時があります。
そこに加えて、いわゆる若者言葉や横文字が並べられると年上部下の理解度はさらに低くなっていきます。
つまり、そもそもゆっくり話すことや言葉を選びながら話すことで年上部下の理解度を高められるということは意識しておくべきでしょう。
理解できていない職員がいると感じた場合にはリーダーなどパイプ役になる職員に「私のさっきの話ちょっと難しかったですよね。○○さんの頭に『?』マークが死ぬほど出てたような気がするので、リーダーから後でこっそり確認しといてもらっていいですか?」と相談を持ち掛けることで理解度を高めることにもつながります。
ちなみに理解度をより高めることで、年下上司の考え方が年上部下に浸透していき、現場が上手く回るようになったり職員同士の連携も取りやすくなっていきます。
次に進捗度です。
年上部下に仕事を依頼した場合には、必ず定期的に進捗度を確認するようにしましょう。
年上部下に進捗度を確認することで、年上部下は放置されていないと感じたり、その時に分からないことを確認できるきっかけ作りができるようになります。
特に、年齢を意識している年上部下は自分から確認をしたり分からないと言うことに抵抗を感じている場合があります。
ですので、必ず年下上司が進捗度を意識しながら年上部下に声をかけるようにしましょう。
最後に満足度です。
例えば年上部下に1つの仕事を依頼していて、その仕事が完結した場合にその仕事が年上部下にとってどの程度の物だったかをフィードバックしてもらうようにしましょう
満足度は達成感という言葉でも表現できますが、年下上司が達成感が低い仕事(簡単すぎる仕事)を与え続けると年上部下は次のように感じます。
- やりがいを感じない
- 自分は低い評価をされている
- 自分は必要とされていない(疎外感)
逆に難し過ぎる仕事でも達成感や満足度は低く年上部下は次のように感じます。
ポイント
- やりがいを感じない(やりがいを感じるまで至らない)
- 年下上司が自分を困らせようとしている
- 自分だけが大変な思いをしている
簡単すぎず難し過ぎない役割を与えることで満足度や達成感を高めることにつながります。年上部下の満足度が上がっていくとデイサービス全体の成長にもつながっていきます。
そのためには満足度を意識しておくことが重要になります。
デイサービスの年下上司が年上部下にやってはいけない7つのNG行動
ここからはデイサービスの年下上司が、年上部下に対してやってはいけない7つのNG行動についてお伝えしていきます。
実際に私もデイサービスの年下上司として、やってしまった失敗経験なども踏まえたうえでお伝えします。
デイサービスの年下上司が年上部下に対してやってはいけない7つのNG行動は次の通りです。
- 挨拶を待つ
- タメ口で話す
- 言いなりになる
- 職員の機嫌を取ろうとする
- 注意しない選択をする
- 人前注意する
- 職員の陰口を言う
今回お伝えしていくNG行動をとることで、職員との連携がうまく取れなくなっていったり、職員からの協力が得られなくなるなどのデメリットが生まれます。
デイサービスの年下上司が年上部下に対してやってはいけないNG行動を理解しておくことで、わざわざデメリットを生まずにデイサービスの運営をしていくことができるようになります。
それでは7つのNG行動についてお伝えしていきます。
挨拶を待つ
先ほども、年上部下と良好な関係を築く関わり方の誰よりも元気に挨拶するで解説しましたが、挨拶はコミュニケーションの基本であり第一歩になります。
相手が挨拶をして来るまでまつという考え方は年下上司としてのNG行動です。
上司というと『部下から挨拶をして来るのが当たり前だ』という考え方を持つかもしれません。
そして年上部下の中には『年下から挨拶をしてくるのが当たり前だ』という考え方を持つ方もいます。
その2人の考え方がぶつかり合うと挨拶をしないまま、会話を交わさないまま一日が終わるなんて言うことも無きにしも非ずです。
年下上司としてはそんなくだらないプライドを持たずに誰よりも先に誰よりも元気に挨拶をすることを心掛けておきましょう。
上司の役割の1つとして、部下全員が気持ちよく働くことのできる環境づくりをすることもあります。
誰かと挨拶をしないままモヤモヤした気持ちを持って仕事をするよりも、間違いなく挨拶をしてモチベーション高く仕事をしてもらえる環境づくりに徹していくべきでしょう。
タメ口で話す
年下上司がやってしまいがちなNG行動ですが、年上部下に対してタメ口で話すことも避けましょう。
年下上司はいくら上司と言えども、年上部下に対して人としての立場が上になったわけではありません。
デイサービスでは誰かが上司という立場をやる必要があるから、たまたまその席に自分が座っているだけです。
年上の職員には人生の先輩として敬意を持つ必要がありますし、その表現の仕方が挨拶だったり敬語で話すということでしょう。
年上部下からすると、やはり年下上司にため口で話されることは気持ち良いことでは無いし不信感につながります。
デイサービスは特にチーム内での連携が必要な介護現場ですし、ご利用者と関わる時に明るく元気に関わる必要があります。
そんな環境の中で、年下上司がタメ口をきくことで一回一回年上部下のテンションを下げるようなことは辞めましょう。
言いなりになる
年下上司が年上部下の言いなりになることもNG行動の1つです。
先ほどもNOを言えなくなるでお伝えした内容と重複しますが、年下上司として年上部下の言いなりになる事は避けましょう。
なぜ年上部下の言いなりになってはいけないのかその理由は次の3つです。
- デイサービスが無法地帯になる
- 責任の所在が分からなくなる
- 他の職員からの信頼を失う
- 事故発生のリスクを高める
- 自分が成長できない
まずデイサービスで年下上司が、年上部下の言いなりになっているとデイサービスが無法地帯になっていきます。
年上部下が年下上司に聞いてもどうせYESしか言わないから、徐々に自分たちで勝手にやってしまえという考え方に変わっていきます。その結果としてデイサービスは無法地帯と化し事故発生のリスクも高まっていくことになります。
また、年下上司が年上部下の言いなりになることで、年下上司は『自分が言ったことでは無いし』と責任は自分にはないと考えるようになります。ですが、部下を統率すべきは上司の役割です。いくら年上部下が勝手に言い出したことでも、自分に報告が無くても何か問題が起きれば上司に監督責任を問われるのが世間一般的な考え方でしょう。
デイサービスで年下上司が年上部下の言いなりになってしまうと事故のリスクは高まり、さらに年上部下が起こしたその事故の責任は自分にあるということは覚えておきましょう。
特定の職員の言うことを聞いて言いなりになっていることで、他の職員からの信頼は失われていきます。年下上司が年上部下の言いなりになってGoサインだけを出していると他の職員からは次のようなレッテルを貼られるでしょう。
- 自分で何も考えられない人
- 人任せ
- 自分の意見を持たない
- 事なかれ主義
年上部下の言いなりになっていると、他の職員の心は離れていき徐々に信頼は失われていきます。
ちなみにここでわざわざ言うことでもないのですが、自分で考えられない人の成長はあり得ないので言いなりになることは、自分自身ひいてはデイサービスの成長にもつながらないので注意が必要です。
年上部下の機嫌を取ろうとする
年下上司が年上部下の機嫌を取ろうとすることも、NG行動の一つです。
ここでお伝えをするのはあくまでも、年上部下の機嫌を取ることが目的になってはいけないよという意味ですね。
機嫌を取りに行くというと一見すると次のような印象を持たれそうですよね。
- 優しい上司
- 気にかけてくれる上司
- 周りが見えている上司
ですが実際はそうではありません。
- 甘い上司
- ちょろい上司
- 演技すれば優しくなる上司
と捉えられるのが関の山でしょう。年上部下の機嫌を取ることが目的になると上司としての信頼を失うことにもつながっていきます。
但しここで1つ注意が必要です。
ここでは、年上部下の機嫌を取ることが目的になる事はNG行動だよとお伝えしました。つまり目的が機嫌を取ることでなければ年下上司が年上部下の機嫌を取ることもあり得ることになります。
どういうことか順を追って説明していきます。
上司の役割の1つに職員全員が働きやすい環境作りがあります。
つまり、職員全員が働きやすい環境を作るためにあえて職員の機嫌を取りに行く必要もあるということですね。
例えば、他の職員全体への影響力が強い年上部下がいたとします。(一般的にはお局様というでしょうか?)
影響力の強い年上部下が、不機嫌な状態で業務に入ってしまうと職場全体がどんよりとした空気になってしまいますよね。
それは職員全員が働きやすい環境とは言えないですよね。。。
そんな状況があった時には、年下上司があえて年上部下の機嫌を取りに行く話しかけをする必要もあるということですね。
これは年上部下の機嫌を取ることが目的ではなく、職員全体の働きやすい環境を作ることが目的になっています。このように目的がもう一つ先にある場合には年下上司が年上部下の機嫌を取りに行くこともあり得るということになります。
ですがここにも注意が一つありますので次の項目でお伝えしていきます。(注意に対する注意でややこしくてすみません)
注意しない選択をする
デイサービスの年下上司が年上部下に対して注意しない選択をすることもNG行動です。
先ほど機嫌を取りに行くでの例を引き継いでお伝えしていきます。
年上部下の中には不機嫌な状態で業務に入ろうとする職員がいることは事実です。
そこに対して職員全体のことを考えて、年下上司が年上部下の機嫌を取りに行くことは有りだよという話をしました。
ですが、年上部下が不機嫌な状態でデイサービスの業務に入ろうとすることが何回か続いた場合に、年下上司はどうするべきでしょうか??
やはり注意しなければいけませんよね。。。
どうしてかと言うとそれが許されてしまったら、他の職員だって感情のまま業務に入ろうとしていいのかということになります。それに対して一回一回年下上司が年上部下の機嫌を取りに行かなければいけないのかということになりますよね。
つまり年下上司が年上部下に対して注意しない選択をすることで、他の職員に影響が出始めたり自分自身が停滞した仕事をやり続けなければいけないことになります。
年下上司の仕事は、年上部下の機嫌を取ることではありません。役職にもよりますが、あくまでも上司としてデイサービスを安定して運営していくことであったり、サービスの質を維持または向上させることなどにあります。
今回は年上部下の機嫌を取ることに焦点を当てましたが、それ以外にも年上部下が明らかに間違えていることを許容し続けることは次の3つの理由からNGと言えるでしょう。
- 本来の上司の役割からかけ離れる
- 他の職員のモチベーションが下がり離職につながる
- 事故のリスクが高まりご利用者やご家族に迷惑をかける
年下上司が年上部下に対して注意をしづらいという気持ちは痛いほど分かります。それでも年下上司と言えども、注意しないという選択はデイサービスやデイサービスのご利用者、ご家族、職員そして自分自身の為にも避けるべきでしょう。
もし年上部下に対して面と向かって注意ができないというのであれば、上司としての役職からは一度離れる選択をされる方がいいかもしれません。
人前で注意する
ひとつ前の項目では、年下上司が年上部下に対して注意しない選択をするのはNG行動ですよということをお伝えしました。
ですが、デイサービスの年下上司が年上部下に対して注意する時に、人前で注意することも避けたほうがいいNG行動です。
これは職員全体への注意ということでは無く、年上部下個人に対する注意という意味です。
年下上司が年上部下個人に対して人前で注意するのがなぜダメかというと、その理由はたった一つだと思っています。
プライドを傷つけることになるから。
自分よりも人生経験や社会人経験豊富な年上部下が年下上司から人前で注意されたらどのように感じるでしょうか?
- 恥ずかしい
- その場から逃げ出したい
- なんで人前でそんなこと言うの
- 配慮の無い上司
デイサービスの年上部下からすると、年下上司から注意されただけでもショッキングな出来事なのに、それを人前でさらされるというのはあまりにも酷ですよね。
注意する目的はあくまでも改善と成長です。
年上部下がこんなミスをしたからプライドを傷つけてやろうという注意は、注意ではなく立場を利用したパワハラでしかありません。
デイサービスの年下上司が年上部下に対して注意すべき事案が発生した時には、一度冷静に考えてから行動に移すようにしてみましょう。
年上部下の陰口を言う
年上部下に限らずですが、デイサービスの職員の陰口を言うこともNG行動です。
デイサービスの年下上司は、年上部下との関わり方が難しく思う様に行かない時も多くあると思います。
ですが思う様に行かないからと言って、年上部下の陰口は言わないようにしましょう。
年下上司が年上部下の陰口を言うことで、職員からの信頼を失うだけでなく次のようなデメリットが生まれます。
- 困った時に誰も助けてくれない
- 悪口や陰口を言われる側になる
- 職員との連携をとれなくなる
- 孤立感を味わう
- 職員の離職につながる
- 生まなくてもいい反発を生む
年下上司が年上部下の陰口を言うと、他の職員も「もしかして私も言われているのか?」と余計なストレスを抱えるようになります。
その結果、離職につながったり職員から余計な反発を買うことにもなります。
基本的には自分から直接職員に届けられない声は他の職員に言うべきではないということ意識しておきましょう。
ですが例外もあります。
それは、特定の職員に指導する力をつけて欲しい時です。職員Aにリーダーとしての力をつけて欲しい時に職員Bの指導してほしい部分を職員Aに共有する時が該当するかなと思います。
それはデイサービスのチーム力全体の底上げにもつながりますし、組織図上も正当なルートで本人に伝わるので許容される範囲と言えるでしょう。
では、最後に今回の記事をまとめていきますので是非最後までご覧ください。
まとめ
今回は、【年齢に囚われるな】デイサービスの年下上司が年上部下と関わる時の心得と良い関係を築く関わり方を解説!!というテーマでお伝えしてきました。
デイサービスの年下上司が年上部下と関わる時には、年齢に囚われ過ぎずに『人対人』であるということを心得として持っておきましょう。
デイサービスの年下上司が年齢に囚われ過ぎると、5つのデメリットを抱えることになるとお伝えしました。
この5つのデメリットはデイサービスの運営をしていくうえでも、年上部下と良好な関係を築いていく上でもとても邪魔になります。
そうは言えどもデイサービスの年上部下の中には、年齢を気にしていて年下上司の言動を細かく観察している方がいることも事実です。
今回、デイサービスの年下上司が年上部下と良好な関係を築くための関わり方も5つお伝えしてきています。
その全ての基本となる事はコミュニケーションを自分から取りに行くことかなと感じています。そのうえで良好な関係を築くための5つの関わり方を実践していただければいいのかなと思います。
最後の項目では、デイサービスの年下上司が年上部下にやってはいけないNGを7つ紹介していきます。
デイサービスの年下上司が、年上部下とのコミュニケーションを取りに行くことは大事ですが、NG行動をやってしまうことで逆に信頼を失うことにもつながりますので気をつけましょう。
今回も長い記事を最後までご覧いただきましてありがとうございました!
デイサービスの年下上司として年上部下との関わり方に悩んでいる方の参考になりましたら幸いです。
それでは、デイサービスの年下上司の健闘を祈って、失礼いたします!!